PAGE2007報告 セミナー編1「紙メディアからクロスメディアへ」
大日本、凸版という大手2社とCMパンチという有限会社がスピーカーでした。
モデレータの方の「なんとかメディア(マルチメディアとか)という言葉が印刷業界で流行るのは、そこに明るい未来が見えるからではなく、業界全体が行き詰まり感を持ったときに流行る傾向にある」という言葉が印象的でした。確かに閉塞感のある印刷業界が、何とかして突破口を開こうとして「クロスメディア」と言い始めたというのは実感としても納得できるものでした。またクロスメディアは異なる媒体を複合させて、全体としての媒体効果を上げるという手法なので、これといった答えがあるわけでなく、顧客ごと印刷会社ごとに異なる「解」が存在するとういうのも印象に残りました。クロスメディアの到達すべき点は技術的な到達点ではなく、ビジネスとしての収益性が確保できるようになるのが目指すべき到達点であるという指摘もありました。大事なポイントだと思います。
ともすると「こうすれば便利になり効率があがりますよ」という視点で物事を組み立て、顧客にも提案しがちですが、利便性の向上は手段であって目的ではないので、最終的な目的は何なのかを明確にして媒体の組み合わせ効果を考え、それを支える技術やスキルの修得、人材の育成について考えないといけないなぁと思いました。
スピーカーの事例報告では、大日本さんの報告はハッキリ言って自社製品の宣伝と「自慢」だったので少々辟易としました。ウチは、そんなに多額のお金を払ってくれるお客さん相手にしてねーよ…と、思わず突っ込みたくなりました。
一方、凸版さんはよく考えられた報告でした。凸版さん自身が、お客様の情報を加工・管理・流通させる情報化工業(情報加工業?)や情報管理・流通業から発展し、自らが主体者となって内に情報を収集してから発信するというステップに踏み出しつつあるという内容でした。実際に成功しているShufoo!などの事例も報告されました。自社媒体、自社メディアを持ち、自らが情報の収集・発信を行うようになっていかないと新しいステージには立てませんよというような話しでした。凸版さんはWeb2.0になぞらえて、TOPPAN2.0という言葉を使っておられました。
こういう相手が競合相手だったりするお客様もいるわけで、凸版さんの先進性を見るにつけ、ちょっとため息が出たりもしました、正直なところ。
CMパンチさんは「大日本さんや凸版さんみたいな大手の話しを聞くと、うちにはとてもできないって思うかもしれないが、それはそうでもないですよ」というフォロー的な立場の報告でした。いろんな事例を紹介してもらいました。QRコードの活用事例としての「Q転直Pa!」(http://www.ids.co.jp/product/QTP/index.html)というのは、そんなに高い技術を必要とするわけではないけどアイディア次第で、面白い展開ができるものだと思いました。
大事なことはアイディアはいくらでも出てくるだろうが、それがプロセスや組織制度にまで落とし込まれているかどうかだということも強調されていました。
あとCMパンチさんからは「印刷っていう言葉が社名にあるのは不利だと思います」って言われちゃいました。
ちょっと当初の予想とは違う中身でしたが、なかなか刺激的なセミナーでした。

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